「次は何をしようかな」と次々にいろいろなこと考えられるような私を育ててくれたのは子どもたち
私は子どもの頃から親戚や近所の子どもたちとの交流機会が多く、子どもたちと関わることが好きだったので、夢は保育者になることでした。この園のオープンから関わり、立ち上げの時は大学を卒業したばかりの新人でした。オープンまでの準備期間はクラスの名前やおもちゃなどから考えました。その準備期間に保育者の先輩達と意見を交わしたことは、自分だけでなく色々な人の話や考えを聞けたことがよい刺激になりました。新人だったのですが発言しやすい雰囲気を先輩達が作ってくれました。新人時代は先輩達のケアが大きな支えになりました。14年をこの園と共に歩んで来ましたが、保育者の仕事の魅力は、日々の子どもとの関わりの中で、たくさんの学びを得られ、一緒に向上できることです。私がやりたいと思うことに興味を持つかどうかは子どもたち次第です。子どもたちの興味関心を一緒に考え、それが私の興味関心と一致した時はすごく楽しいです。子どもたちの何気ないつぶやきに関心を持つことを大切にしています。最初は一人や二人しか参加しないことでも友達がしていることが面白そうと思うと始めます。一人の子どもが与える周りの子どもたちへの影響はすごく大きいことがわかります。毎年同じではない、子どもたちも違う中で次は何をしようかなと次々にいろいろなことを考えるような私を子どもたちが育ててくれたと思っています。
大人が決めるのではなく、自分達で選び考える主体性を大切にして関わりたい
子どもたちがイキイキと生きていくために好奇心を持ち、いろいろな経験をしてほしいと思っています。友達と関わる、友だちの声に耳を傾ける、自分で選ぶ、思いを伝えるなどを遊びの中で学び、乳児期から重ねていってほしいと願っています。何でも大人が決めるのではなくて、自分達で考えることを大切にしたいです。子どもにとってそれぞれ見え方や捉え方、感じ方が違うのでその個性や感受性を大切にしたいと思っています。日常の生活の中で何か疑問や困ったことが起こった時には、子どもたちと話し合い自分たちなりの答えを出せるような機会を大切にしています。自分達で納得し決めたことは、守ろうとしたり、やってみようとしたりします。自分の意見だけでなく友だちの意見も聞きながら、やりとりする時間が子どもたちにとっても大切な時間であると思います。
子どもたちと一緒に試行錯誤し、好奇心を持ちながら様々な事を分かち合いたい
私たちの園では園庭には遊具がありません。自分達で遊びを見つけたり、創り出したりして、遊びの可能性を子どもたちが広げていってほしいと願っています。本園と分園で園庭が2つあり、異なった園庭環境の中で自然物を通して、子どもたちは色々な体験をしています。「なんだろう」「もっとやってみたい」と好奇心を共に持ち、実体験を通しながら、五感を使って、様々な刺激を受けながら、発見や気づきを共有し、「もっと もっと」と興味関心を深めて試行錯誤を繰り返す過程を大切にしていきたいと思います。